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『これからの住宅設計』(ID:0000230971) 読者登録解除フォーム
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・・・・・・バックナンバー第046号

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 ・・・これからの住宅設計・・・      第046号(2009.07.08)

   建築設計者の立場から住宅を考えるヒントを提供します。
                published by commonplace studio

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「これからの住宅設計」は戸建住宅や集合住宅(マンション)またそれらの改
修等、生活空間を作ること全般を題材にして、設計者の視点から住宅の在り方
を、読者の方々と一緒に考えてゆくメールマガジンです。

建築設計、住宅設計に関わる話題を取り上げ、住宅設計者としての経験や理念
をお話することにより、家創りについて違った視線で考える機会を提供するこ
とを目指しています。

読者の方々が住宅を設計する過程に触れることにより、家創りについて何か新
しいことを発見していただければ幸いです。



                        コモンプレイス スタジオ
                          代表  池澤 雅弘




※バックナンバーは下記ホームページでも御覧いただけます。
 誤字等も含めて、記事の訂正が必要な場合は、ホームページ上で修正させて
 いただいています。

                      http://www.commonplace.jp/



■目次

 01 今週のコラム--------------「評価の基準」
 02 住宅設計入門--------------No.46 居室の採光
 03 建築材料めぐり------------No.19 換気口
 


///// 01 今週のコラム //////


「評価の基準」

建築設計の仕事をしていると多くの評価を受けることになります。それは評論
家からの評価であることもあるし依頼主からのこともあります。その他マスコ
ミや事務所のOBや親戚や友人等多くの評価を受けることがあります。しかし評
価していただく方々全てを満足させることは不可能です。建築には、美観、構
造、機能、経済性等いろいろな評価の仕方があり、その上個人の好みも加わっ
てきます。また完成時は良いけど将来的にどうかといった経年的な評価が加わ
ると益々複雑になります。

建築は人が使うものであるし、長い年月残るものでもあるので評価の仕方が多
様になるの仕方がないことだと思われますが、結局何を目指して創ることが正
しいのか設計者には解らなくなることがよくあります。ただ何を目指してるか
解らなくなること自体が最低の評価を受ける要因であり、苦しいところですが
それを避けなければなりません。自分の信じた手法に従い、普遍的に人を感動
させることが出来る要素があればそれを貫くべきだと思います。そしてどこか
で冷静になり、常識性を整えれば平均点は高くなるのではないでしょうか。

しかし住宅建築に於ける、完成後そこに住む人から受ける評価はどうにもなら
ないことがあります。設計者が依頼主の立場にたって長い時間必死に考えたプ
ランが、いとも簡単に否定されることがあります。相性といったものがどれだ
け重要か思い知らされます。依頼主は専門家ではありませんから、その評価は
正しいこともあれば思い込みから来る間違った評価もあります。ただこれから
その家に住み続ける方の言葉は絶対で、計画が中断したり大きな方向転換を強
いられます。お互いにとって不幸な結果になってしまいます。

最近、ネット上でマッチングサイトを経由して依頼主がネット上でコンペを行
い設計者を決めることがよく行われていますが、私は余りお勧めできません。
私も登録しているので批判はできませんが注意事項として言わせていただけば
、依頼主自身が絶対的な審査員にならなければならないところに難しさを感じ
ます。一過性の価値観だけで設計者を決めてしまう可能性が高いと思います。
一度参加者を募集すれば20ぐらいの設計事務所が参加します。計画案をつくる
人件費を考えれば相当な額になります。その中から決めなければならないプレ
ッシャーは大変なものだと思います。

やはり出来るだけ多くの設計者に会って、相性がよさそうな設計者を選ぶのが
基本ではないでしょうか。デザイン的には百花繚乱の時代ですから、好みに合
った設計者は直ぐに見つかると思いますし、技術的にも優れた設計者は沢山い
ます。その上で設計理念に共感しお互いの気持ちが通じ合いそうな設計者を選
ぶべきです。評価の基準は沢山あり、結局は評価が不要な「何か」を見つける
ことが出来るかどうかだと思います。








///// 02 住宅設計入門 //////

ここでは、一般の方を対象に毎回テーマを決めて建築設計に関するアドバイス
をさせていただきます。

第46回のテーマは「居室の採光」

建築基準法では、住宅の居室(寝室、LD等)に於いて床面積の7分の1の有効採
光面積を採ることを義務付けられています。10平米(約6畳)の部屋であれば
約1.7平米の窓が必要となります。腰壁がついた窓であれば高さ約1.2メートル
ですから1.4メートル程度の巾が必要になります。ただしこれは採光補正係数
が1.0の場合です。専門的な言葉が出てきてしまいましたが、窓の位置により
光が良く入る窓もあればほとんど入らない窓もあるのでこの係数が決まってい
ます。基本的には窓の中心からその窓の直上の軒先までの高さと、隣地境界線
までの距離の関係で決まってきます。

この採光補正係数を出すにはやや複雑な計算式があるのですが、住居系の用途
地域(用途地域に住居という言葉が付く地域、第一種低層住居専用地域等)で
は先に示した、距離を高さで割った数値を6倍した数値から1.4を引いた数値で
す。軒先から隣地境界線までの距離がが2メートルで窓の中心から軒先までの
高さが5メートルであれば2割る5掛ける6引く1.4で丁度1.0になります。この数
値が0.5であれば窓の面積が半分しか有効ではなく、逆に2.0であれば2倍の面
積が有効となります。とりあえず1.0採るようにすれば問題は無いと思って良
いので、計算式を逆算して距離割る高さが0.4以上なるように注意します。つ
まり高さに0.4掛けた数値が必要な距離ということになります。尚、道路に面
する窓は無条件で1.0以上が認められます。

狭小の土地で間口が狭く奥行きがある土地などは、この0.4という数字に注意
しなければなりません。道路に窓が面しない部屋を敷地の奥に設ける可能性が
高くなるからです。敷地ぎりぎりに建物を建てようとすると、採光を確保する
ことが困難になります。例えば3階建ての住宅を想定すれば、1階の窓の中心か
ら軒先まで8メートル程度の高さになります。採光補正係数1.0を確保するため
には8掛ける0.4で3.2メートルの隣地境界線からの距離が必要になります。狭
小の敷地ではかなり確保が困難な数値です。そのためライトコートを設けたり
、上階の部屋をセットバックして距離を確保することが必要になります。間取
りに大きな影響を及ぼすことは間違いありません。2室採光(隣の部屋と一緒に
採光を採る方法)としたり、大きな窓や天窓を設けたりする解決方法はありま
すが、いずれにしても具体的な間取りを想定しないとその土地の価値判断が出
来ないと思われます。

建築基準法上の有効採光は実際に取得できる採光とは違います。燦々と光輝く
窓でも有効採光面積が0ということもあります。これは敷地境界線上いっぱい
に隣家が建つことを想定して法律が出来ているからです。現場を実際に見て明
るい部屋が出来そうという印象を持っても予期しない規制を受けることがあり
ますので、土地を購入する際には注意が必要です。








///// 03 建築材料めぐり //////

建物と建築材料の関係を考えながら、メーカーのホームページを通じてそれぞ
れの材料を紹介させていただきます。


   No19 「換気口」

換気口は室内環境を維持するために必要不可欠なものです。しかし外壁に穴を
開けなくてはならなかったり、外観に露出するものですからいろいろな工夫が
必要になります。それだけに多種多様の換気口が各メーカーから提供されいて
います。またその取り付け場所により形状が大きく異なるのも換気口の特徴か
もしれません。住宅に於ける取り付け場所は屋根、軒裏天井、壁、足廻り、室
内に大きく分類されます。

屋根には温まって上昇した空気や軒裏換気口から流入した外気が、小屋組から
外に抜けるように棟金物に換気口を取り付けることがあります。形状的に屋根
と一体化されたものがあり、外観からあまり目立つことはありません。軒裏天
井や軒先につける換気口はライン状のものが多く、デザイン的にスッキリした
ものが良く使われるようになりました。湿気がこもる屋根の中に効果的に外気
を取り入れます。準耐火建築物に対応した製品もあります。

壁の換気口は外観からとても目立つので、建物のデザインにあったものを選び
たいところです。最近はフードの形状も豊富になり、四角いものや薄型や勾配
が付いたものもあります。足廻りに良く使われるのは長方形の床下換気口です
が、冬の寒い時期にある程度以上気温が下がると自動的に空気の流通を遮断す
る換気口も提供されています。室内で使われている換気口はプラスチック製の
ものが多く、デザイン的に工夫されています。また流量調整もうまく出来よう
になっています。

その他に、ファイヤーダンパーが付いている換気口や防音型の換気口もありま
す。換気はなくてはならないものですが、遮音性、保温性、耐延焼性等と相反
する部分もあり、製品知識をしっかり見につけ適材適所の換気口を設置するこ
とが大切だと思います。


クボタ松下電工外装
http://www.kmew.co.jp/roof/biz/colorbest/gglassa/equipment03.html
棟に取り付ける換気口(換気役物)を提供しています。

アイエム換気口
http://www.imcompany.com/
多種多様の換気口を提供しています。工夫が感じられる製品が多く参考になり
ます。

キョーワナスタ
http://www.nasta.co.jp/table/cap.htm
薄型の壁付け換気口は人気があります。

西邦工業
http://www.seiho.com/jp/index.html
こちらのホームページは使いやすく良く出来ています。換気口は種類が多いの
で一覧性に優れていて助かります。

杉田エース
https://service.sugita-ace.co.jp/productssearch/
大きさが小さい公団通気孔等珍しい製品も見ることが出来ます。

城東テクノ
http://www.joto.com/kp_a/kp_top.php
基礎と土台の間に取り付ける基礎パッキンで換気が出来ます。








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■コモンプレイス スタジオは建築士事務所です。

 事務所を移動しました。小さな事務所ですが打合せスペースを設けましたの
 で住宅設計について何かご相談がある方は是非お越しください。(相談は無
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 ご依頼主との対話を重視し、アイディアを提供し着実に理想の家創りを進め
 て行きます。

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 ので是非ホームページをご覧ください。

                      http://www.commonplace.jp/


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【発 行】コモンプレイス スタジオ          commonplace studio
【編 集】池澤 雅弘                  masahiro ikezawa

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