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    住宅設計入門      ※マンションの完成まで    日常にかかわるコラム


■ 建築材料めぐり



    メールマガジンの掲載記事からの抜粋です。

     §1  タイル (第027号:H.19.11.08掲載)
     §2  フローリング (第028号:H.19.11.23掲載)
     §3  石材 (第029号:H.19.12.10掲載)
     §4  システムキッチン (第030号:H.19.12.27掲載)
     §5   (第031号:H.20.01.15掲載)
     §6   (第032号:H.20.01.31掲載)
     §7  壁仕上材(左官、吹付材) (第033号:H.20.02.29掲載)
     §8  トイレ(便器) (第034号:H.20.03.31掲載)
     §9  天井材 (第035号:H.20.04.30掲載)
     §10 壁紙(壁クロス) (第036号:H.20.05.31掲載)
     §11 ブラインド (第037号:H.20.06.29掲載)
     §12 ガラス (第038号:H.20.08.03掲載)
     §13 建築金物 (第040号:H.20.11.30掲載)
     §14 照明器具 (第041号:H.21.01.29掲載)
     §15 椅子 (第042号:H.21.02.28掲載)
     §16 外構 (第043号:H.21.03.31掲載)
     §17 巾木 (第044号:H.21.04.30掲載)
     §18 屋根材 (第045号:H.21.05.31掲載)
     §19 換気口 (第046号:H.21.07.08掲載)
     §20 塗料 (第047号:H.21.09.01掲載)
     §21 パンチング(エクスパンド)メタル (第048号:H.21.11.06掲載)
     §22 ユニット(システム)バス (第049号:H.21.12.30掲載)
     §23 造作ユニット (第050号:H.22.03.23掲載)
     §24 まとめ「最終回」 (第051号:H.08.02)





  §1 タイル

タイルは建物の仕上材として大変重要な材料です。室内においては水廻りに多
く使われ健康で清潔な日常を維持させています。外装材として用いれば、メン
テナンス上有益であることに加え、多くの種類とパターンから魅力ある外観を
つくりだしています。

タイルの意匠的特長としては目地があることが挙げられます。タイルのような
テクスチャーで全面ツルリと仕上げることは不可能です。タイルを横に張るの
かタテに貼るのか、イモ貼(碁盤目のような貼方)にするのかウマ貼(タイル
を半枚ずらす貼り方)によって大分雰囲気が違ってきます。目地を上手く利用
することがタイルを上手に使うポイントかも知れません。

材料を選ぶ基本知識として大切なことは、タイルの種類には大きく分けて磁器
質、せっき質、陶器質の3種類に分けられ吸水率の大きさが陶器質>せっき質
>磁器質の順になります。外装用及び寒冷地における内装用タイルは凍害を受
け損傷する危険性が高いのでせっき質または磁器質を使用しなければなりませ
ん。カタログには使用条件が出ていますので注意して選択していただきたいと
思います。

タイルの代表的なメーカーはINAXとTOTOです。お互いライバルメーカーであり
優れたタイルを数多く供給しています。特徴的な商品としてTOTOはハイドロテ
クトという光触媒作用を利用したタイルを販売しています。雨と光によって外
壁タイルの汚れを落としてくれる画期的なタイルで広く普及しています。INAX
はエコカラットという湿気を調節し空気を洗浄する内装タイルを販売していま
す。詳しくは下記ホームページを御覧下さい。タイルメーカーのダントーのホ
ームページにはタイルの基礎知識というページが充実しているのであわせて紹
介させていただきます。

タイルを選ぶときはなるべくショールームに行き実物を手にとって御覧になる
ことをお勧めします。印刷物やホームページの写真を見て選択すると実物と大
分イメージが違うことが多いと思います。また蛍光灯の下で判断せずになるべ
く自然光でタイルを見ることも大切です。ホームページを御覧になる場合、ペ
ージ上に現れている情報だけではなくカタログ参照のページに行き御覧になれ
るカタログをよく見ること、専門家のページを見るとより詳しい情報が得られ
ることを加えてアドバイスさせていただきます。



INAXタイルのページ http://www.inax.co.jp/products/tile/

INAXビジネスユーザー タイルのページ 
          http://iinavi.inax.co.jp/products/tile/

INAXエコカラット  http://ecocarat.jp/

INAXタイルパターンデザイン「20人のデザイナーによる50のタイルパターン」
          http://inax.jp/50tile/

TOTOタイル・建材商品ラインナップ
       http://www.e-seikatsutoto.com/tilehouse/product/top.htm

TOTO TILE HOUSE ハイドロテクト
       http://www.e-seikatsutoto.com/tilehouse/index.html

ダントー株式会社  http://www.danto.co.jp/



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  §2 フローリング

日本の住宅も洋室中心となり、床の仕上材としてフローリングが良く使われる
ようになりました。カーペットよりも清潔で自然の趣もあり広く普及していま
す。フローリングは丈夫で耐用年数は20年程度といわれています。それだけに
画一的な商品が多く個性を求めることは難しい状況かも知れません。ご紹介さ
せていただいているホームページの中には個性的なフローリングを用意してい
るメーカーもあるので、興味のある方は探索してください。

一般に販売されているフローリングは複合フローリングと単層フローリングの
2種類に大別されます。複合フローリングは合板に化粧材を貼った構成になっ
ていて、化粧材に天然木を薄くスライスしたものを使用していることが多いで
す。マンションで使われているフローリングの多くはこのタイプで、化粧材の
厚さによって仕様が変り当然厚くなるほど深みのある美しさが期待できます。
0.3ミリぐらいから2ミリ以上のものもあり様々です。サンプルなど小さいもの
は手に入りますが、ある程度大きな面積で見ないと違いはわかりにくいかも知
れません。ショールームなどに足を運び御覧になり検討されることをお勧めし
ます。耐久性や値段も大分違いますので、マンションや建売住宅を購入の際は
仕様を確認したほうが良いと思います。天然木の他に特殊シートやフィルムを
使用した化粧材もあります。デザインの多様性を求めたり水廻りに利用する際
よく使われます。

複合フローリングは合板の下に緩衝材をいれてある商品が多く、物を落とした
時の衝撃を和らげ下階に音が伝わりにくくします。個人的な経験的として竣工
検査のときフローリングの上で長時間作業を続けていると緩衝材を入れてある
フローリングはカチカチのフローリングに比べ疲れにくいです。ただ同時にふ
わふわした感触が板の間らしくなく違和感を感じます。

単層フローリングは天然木そのままのフローリングです。自然の味わいがあり
木の呼吸が感じられ本来はこちらをお勧めしたいとこです。欠点としては反り
があること、節などが存在することがあり、必ずしも美しい木目にめぐり逢え
ないことが考えられます。それも自然の一部と考えられれば問題はないと思い
ますが、受け止め方に個人差があると思います。ただ年月を重ねていくうちに
味わいが深くなり愛着を持てる材料であることは間違いありません。

床暖房が普及していますが、フローリングには床暖対応のものと対応していな
いものがあるので注意が必要です。またコルクは温かみのある材料として人気
が高く、表面材の改良により耐久性も向上しています。ホームページを紹介さ
せていただきますので御覧下さい。



永大産業  http://www.eidai.com/product/flooring/index.html

ABC商会   http://www.abc-t.co.jp/products/material/floor/flooring/

池上産業  http://www.woodwise.jp/index.html

東京工営  http://www.tokyokoei.com/

シード   http://www.seed21.co.jp/

神戸コルク http://www.kobecork.co.jp/

東亜コルク http://www.toa-cork.co.jp/



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  §3 石材

石材は天然建築資材の中でも丈夫で意匠的にも優れ、広く使われています。マ
ンションのエントランスの仕上は石が使われることが多く高級感を演出してい
ます。住宅では余り使用されないと思われがちですが、玄関の上り框やキッチ
ンのカウンターなどに使われています。種類もとても豊富でどんな用途の建物
であってもコーディネートが可能です。

石材に関する基本知識は今回紹介させていただく全国建築石材工業会のホーム
ページにとても詳しく解説されています。石材の使用をご検討されている方は
是非参考にしてください。多くの石種も載せてあるので石種の選択にも役立つ
と思います。

石に関する細かい説明は上記ホームページに譲り、設計者の立場から石材の特
徴を幾つか取り上げさせていただきます。先ず眠り目地を使用することにより
目地が目立た無いように出来ることです。一面の白い壁などを演出するには大
切な特徴でタイルでは表現できません。次に小口を磨けることも特徴的です。
玄関上り框や階段、カウンターなどをつくるのにとても適した材料です。10セ
ンチ角の角材なども加工でき、厚みが必要な縁石などによく使われます。また
同じ石種でも加工によって表面の印象を大きく変えることが出来ます。通常は
本磨きといってピカピカに磨いて使うことが多いですが、床材にはバーナー仕
上げといって表面をざらざらに仕上げ、滑りにくくすることが行われます。本
磨きとバーナー仕上げを組み合わせ模様貼にすることもよくあります。その他
ハツリ仕上げなど荒々しい岩肌の様な仕上もあります。

石は天然材料で物体として存在感があり、石材で作った柱やカウンターなどは
周りの材料から浮かび上がります。重ねたり継ぎ合わせたりしたとしても一つ
の物体として感じ取ることが出来ます。外壁に用いた場合も同様で、全体を石
で仕上ると建物が一つの結晶化された大きな塊に感じとれ周囲から際立たせる
ことが出来ます。

欠点は値段が高いことですが、最近は中国産の石が普及しかなり手ごろな値段
の石も増えてきました。少し高いタイル程度の石もあるので安くて気に入った
ものを探すもの楽しいかもしれません。値段が提示されているネットショップ
も紹介させていただきます。ただ実際に購入の際は実物を御覧になられること
をお勧めします。アドヴァンなどのショールームはタイルも含め多くの仕上材
が展示されていますので、足を運んでみてはいかがでしょうか。

人工大理石は文字通り人工につくった石のような材料ですが、均質で美しい材
料です。外壁などには使われませんが、清潔感がありキッチンのカウンタート
ップによく利用されます。こちらのメーカーのホームページも紹介させていた
だきます。


全国建築石材工業会   http://www.kenchikusekizai.org/material/01/

株式会社アドヴァン   http://www.advan.co.jp/

TJ-Stone        http://tj-stone.jp/index.htm

建築石材通販 APRIO   http://www.aprio.info/index.html

人工大理石デュポン   http://www.dupont-corian.net/


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  §4 システムキッチン

近年、住宅ににおけるキッチンの重要性はとても高まり、キッチンを中心に住
空間が構成されていると言ってもそれ程外れていない状況です。特にnLDKとい
われるモダンリビングスタイルの住宅ではキッチンとダイニングルーム、リビ
ングルームの関係性が強く、明るくて清潔で使いやすいキッチンが求められま
す。

システムキッチンの多くは幅約150ミリの倍数の箱を組み合わせ、室の大きさ
に合わせて構成します。多くのメーカーが使い勝手の良いキッチンを開発提供
しています。デザインも様々で機能も充実しいて、何をお勧めすればよいか困
ってしまいます。下記に挙げるメーカーを御覧いただければその状況をご理解
いただけると思います。

特筆するとすれば、サンウエーブのスタイルキッチンが上げられます。以前に
このコラム(第011号)で取り上げさせていただきましたが、IHヒーターを使
用することによりレンジフードをなくした今までにないキッチンです。また
TOTOのフレームキッチンも個性的で存在感を誇示しています。殆どキッチンの
デザインは扉の表面材がデザインの要ですが、フレームキッチンはステンレス
のフレームで構成され、自由度が高くシンプルで美しいキッチンをつくること
が出来ます。

なかなか気に入ったキッチンに巡り合えない場合、セミオーダーでキッチンを
つくってみても良いかもしれません。下記のハウゼやキッチンハウスでは個性
的で美しいセミオーダーキッチンをつくることが出来ます。

システムキッチンはとても高価で長い間使うものですから、モデルルームに通
って実物を見てしっかり検討してから購入を決めるべきです。また最近の傾向
として「オール電化」「食器洗機」「ユニバーサルデザイン」といったキーワ
ードが重要視されますので、これらに対する自分の意見を用意しておくと選択
の決め手になるかも知れません。


サンウエーブ  http://www.sunwave.co.jp/products/kitchen/index.html

TOTOシステムキッチン http://www.toto.co.jp/products/zone/kitchen.htm

トステム(キッチン)   http://www.tostem.co.jp/lineup/kitchen/

ナショナル-システムキッチン  http://national.jp/sumai/kitchen/

クリナップ(キッチン) http://www.cleanup.co.jp/kitchen/index.shtml

INAX-システムキッチン    
http://www.inax.co.jp/products/kitchen/contents/living_kitchen/
index.html


ヤマハ-システムキッチン  
http://www.yamaha-living.co.jp/product/kitchen/index.html

タカラスタンダード-システムキッチン
http://www.takara-standard.co.jp/product/system_kitchen/index.html

ミカド-システムキッチン 
http://www.micado-kitchen.com/user/kitchen/index.html

ハウゼ 
http://www.ozone.co.jp/showroom_shop/showroom/hauze/index.html

キッチンハウス  http://www.kitchenhouse.jp/


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  §5 畳

日本人であれば畳に特別な感情を持つ方は多いと思います。最近は和室のない
住宅も珍しくありませんが、和室が一部屋あると客間になったり、家事の作業
スペースとして利用できるので大変便利です。地方の住宅ではまだまだ和室中
心の間取りが多くあり、畳に関する基本知識を知ることは昔ながらの日本の住
宅を再認識することが出来、そこから新しいスタイルの住宅が生まれてくる可
能性もあると思います。

一般的に畳は藁で作られた心材にイグサで作った畳表を縫いこんでいます。私
の経験では高価な畳は硬めで足の裏側から緊張感が伝わります。安価のものは
少しふわふわしている感じです。最近ではインシュレーション畳といって木材
を細かく砕いたものを固めた板を心材にした厚さ1センチ程度の薄い畳がよく
使われています。床に段差がつかないので、分譲マンションでよく利用されま
す。コンクリートに敷く場合断熱性が必要とされますのでポリスチレンフォー
ムを組み合わせた畳もよく使われます。下記、畳アラカルトのページや全日本
畳事業協同組合のページには畳の基本知識が詳しく説明されていますので是非
御覧下さい。またウィキペディアの畳のページはとても要領よく畳について説
明されています。いんてりあ図鑑の畳のページは畳の断面の写真が解かりやす
く掲載されています。

デザイン性に目を向ければ5年ほど前から琉球畳がよく使われるようになりま
した。琉球畳は半間かける半間の正方形の畳で和畳に比べると目が細かい畳で
す。これを市松に敷くとモダンな和室になります。大矢製畳畳店のホームペー
ジにはいろいろな種類の琉球畳が紹介されています。

その他、三角畳店のホームページは畳のメンテナンスについて詳しく説明され
ています。小竹畳・ガラス店のホームページは価格表が掲載されていて購入時
の参考になると思います。松下電工の「畳が丘」は畳コーナー収納ユニットで
洋室の一寸したスペースに畳がある空間をつくることが出来ます。御参考にし
てみてください。


畳アラカルト   http://www.tatami-alacarte.com/

全日本畳事業共同組合  http://www.stannet.ne.jp/zentatami/index.html

ウィキペディア-畳  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%95%B3

いんてりあ図鑑(畳) http://www.icoffice.co.jp/zukan/z_tatami.htm#top

大矢製畳畳店   http://www5d.biglobe.ne.jp/~ooya-t/

三角畳店   http://www.sankakutatami.com/

小竹畳・ガラス店  http://www.eonet.ne.jp/~ktgs/tatami/kakaku.html

松下電工 畳が丘  http://national.jp/sumai/shuno/tatamigaoka/


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  §6 瓦

瓦は建材として昔から親しまれ、歴史的建造物にも多く用いられています。日
本に瓦が伝来したのは飛鳥寺建立のために6世紀末に使用さたのが最初で、そ
の後仏教興隆政策と律令制度の確立によって急速に地方へ広がりました。しか
し昔は瓦は特別な建物に使われる建材であり、意外にも住宅に広く用いられる
ようになったのは明治以降のことです。

最近は耐震性の必要性や経済性の影響で瓦葺の屋根は減る傾向にありますが、
日本の伝統文化といえる瓦屋根には多くの特徴があり優れた建材です。材質の
変化が少なく防水性が優れていて、耐圧性があり積雪加重や耐風圧性能にも優
れています。さらに住宅用の瓦でも50年から100年の耐久性があり遮音性、通
気性もあります。

多くの利点がある瓦ですが、一番の特徴は美しさにあると思います。重厚で規
則正しく並ぶ瓦がそびえる屋根は、日本建築美の象徴です。瓦そのものも美し
く、和瓦の落ち着いた色調、適度に光沢がある洋瓦等、形状や色も多くの種類
があり個性的な外観を表現できます。

下記にご紹介するホームページは瓦について詳しい情報を提供してくれていま
す。瓦Web、淡路瓦、大和製瓦株式会社のページには瓦についての基礎知識が
記載されています。瓦屋根ドットコムの屋根材電子カタログは、種類が豊富で
とても参考になります。全瓦連のページは瓦屋根の写真が沢山掲載されていま
す。輸入建材業者のアレックスのページにはスペイン瓦の写真が豊富です。い
んてりあ図鑑の屋根材のページは多くの屋根材の特徴を解かりやすく紹介して
います。

日本の伝統美である瓦屋根の特徴を見直し、さらにスペイン瓦等の洋瓦の知識
を深めることにより、屋根としての機能や建築の外観に対する選択を豊富にし
てくれます。是非ご参考にしてください。


瓦Web        http://www.kawara.gr.jp/index.cgi

淡路瓦       http://www.a-kawara.jp/index.html

大和製瓦株式会社  http://daiwa-kawara.com/cgi/sb/log/glossary/tile/

瓦屋根ドットコム  http://www.kawarayane.com/

アレックス     http://www.alexs.jp/campaign/campspanishroof/

全瓦連       http://www.yane.or.jp/

いんてりあ図鑑-屋根材  http://www.icoffice.co.jp/zukan/z_roof.htm


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  §7 壁仕上材(左官、吹付材)

壁仕上材の中でも、コテで塗る左官仕上、吹付材には個性的な材料が沢山あり
ます。それぞれの材料で多くの特色がありますが、最近の傾向として壁に塗る
ことにより調湿、脱臭効果がある材料が増えてきました。珪藻土や火山灰等自
然素材を使用しているので色調も趣があります。火山灰を使用している材料の
中には火山灰中のチタンが光触媒効果を発揮し殺菌作用が働き空気洗浄をする
材料もあります。

左官材、吹付材の意匠的特徴としてパターンの美しさと仕上の均一性が挙げら
れます。左官材は個性的なパターンも作ることが出来ます。伝統的な日本建築
に使われた聚楽壁に代わる材料は広く普及していて耐摩耗性に優れています。
また和紙などを混ぜた特徴ある仕上材もあります。吹付材は左官材よりもプレ
ーンな仕上になりますが、広い面積を均一に仕上ることが出来ます。数種類の
材料を何度かに分けて吹き付けることにより石貼に似た仕上(擬石)も可能で
す。曲面等天然石では施工が難しい部分に用いられることがあります。

株式会社フッコーは多種多様の仕上材を用意しています。サンプルを見ている
だけでも結構楽しくなります。アイカ工業株式会社のジョリパットは広く普及
した材料で工法のページが参考になります。日本エムテクス株式会社のビーナ
スコートは卵殻膜から取ったコラーゲンを配合しクラック防止作用が優れてい
ます。株式会社高千穂の薩摩中霧島壁は火山灰を利用した消臭効果に優れた材
料です。スズカファイン株式会社のビッグストーンは天然石に良く似た仕上材
です。関西ペイント株式会社のナプコホワイトは品のある落ち着いた艶消し仕
上で耐水性に優れています。ご参考にしてください。


株式会社フッコー http://www.fukko-japan.com/

ジョリパット   http://www.aica.co.jp/01items/jolypate/jolypate.php

ビーナスコート  http://www.ashlight.co.jp/venus_coat/index.html

薩摩中霧島壁   http://www.takachiho-lifenics.com/satsuma/toku.html

ビッグストーン  http://www.suzukafine.co.jp/product/product_a_01.htm

ナプコホワイト  http://www.kansai.co.jp/products/catalog/pdf/238.pdf


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  §8 トイレ(便器)

ここ10年程で便器は大きく進化しています。少し前までの感覚では、便器のよ
うな日常基本設備機器は殆ど変ることなく当たり前のものが当たり前のように
存在していて、私が設計の仕事を始めた頃(約20年程前)の品番が今でも残っ
ていても当然のように受止めていました。大きく変わったことがあったとして
も、便器自体ではなく便器に取り付けるもの(ウォシュレット等)が進化変容
しているだけで便器自体は余り変化が無かったように思います。しかし最近の
トイレは便器自体が大きく進化しました。材質そのものが汚れ難くなり掃除も
しやすい形態になり、自動洗浄機能をはじめ脱臭機能等付加機能も充実してい
ます。何よりもタンクレストイレが普及したことはトイレの印象を大きく変え
た画期的な進化だと思います。タンクレスを可能にした要因に節水機能があり
必要水量を減らすことによりタンクが不要になったようですが、まさに一挙両
得の素晴らしい技術です。またタンクレストイレは便器の奥行が小さくなった
にも関わらず便座はゆったりとしたものがついています。使用感の良さもポイ
ントに挙げられると思います。

松下電工の「アラウーノ」は陶器の代わりに有機硝子系の新素材を使用し洗剤
を使う自動洗浄機能がついています。TOTOの「ネオレスト」は節水機能が優れ
ていて従来品に比べ65パーセントの節水効果が期待できる製品を用意していま
す。INAXの「サティス」は除菌イオン効果で臭いやカビの発生を抑える機能が
ある製品を用意しています。ジャニス工業はタンクレストイレは販売していま
せんが、すっきりしたデザインの衛生陶器を提供していて好感が持てます。

タンクレストイレは沢山の機能が装備されていて、オプションで追加できるも
のもあるようです。ただ本当にそれが必要かどうか良く考えてから機能を追加
したほうが良いと思います。基本的にはデザイン、掃除のしやすさ、節水機能
が重要項目だと思います。


松下電工「アラウーノ」 http://national.jp/alauno/

TOTO「ネオレスト」   
http://www.toto.co.jp/products/toilet/t00016/index.htm

INAX「サティス」
http://www.inax.co.jp/products/toiletroom/toilet/satis/

ジャニス工業 http://www.janis-kogyo.co.jp/index.html


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   §9 天井材

最近のマンションの天井には殆どビニールクロスが貼られています。下地は石
膏ボードで壁と同じクロスを使うことが多いと思います。均一の空間を演出し
施工性もよく貼替えの自由も利くので定番中の定番といった感じです。私が子
供の頃はまだまだ和室中心の住宅が多く天井も木製で、眠れない夜などに天井
の木目を見てその形状から色々な想像を巡らしたものですがそんな天井は少数
派となりました。

天井の構造は基本的には上から吊ることになります。上階の床下端に打ち付け
ると水平が上手く取れず波打ったような天井になってしまいます。天井を吊る
にはある程度の懐が必要でなかなか天井高を確保することが難しいことが良く
あります。鉄筋コンクリートの建物であれば天井材を用いず床下端に直接クロ
スを張って天井高を確保することが行われます。コンクリートはほぼ水平に出
来上がりますから、見た目は問題がない天井が出来ます。このとき気をつけな
ければいけないのは、躯体工事が始まる前に照明を取り付ける為のローゼット
の配置などをしっかり決めておかなければいけません。後から天井照明を動か
すことが出来ないのは直天井(じかてんじょう)の欠点です。

現在の住宅は無個性と申し上げましたが、天井はどうしても目に付きやすいの
で日常空間の中では控えめになデザインになりがちです。それでも天井廻縁で
見切り、壁と天井に違うクロスを貼るようにした場合、壁に少し派手なストラ
イプ模様等のクロスを貼っても天井が落ち着いていれば空間が乱れることがな
く、まとまった空間になります。またポードにペンキを塗った天井は艶やテク
スチャーを変えることにことでクロスよりも個性的で味わいがある天井となり
ます。

天井仕上にはビニールクロスの他に、木材、プラスターボード化粧板、ロック
ウール化粧板、珪藻土塗り天井、システム天井等があります。以下に紹介させ
ていただくホームページをご参照ください。


南海プライウッド
http://www.nankaiplywood.co.jp/snt-j/cil/cli.htm
木質天井材が紹介されています。

四国化成
http://kenzai.shikoku.co.jp/julux/syouhin_tenjyouzai_top.html
珪藻土の塗天井仕上材が紹介されています。悪臭吸着分解、調湿機能等の効果
があります。

DAIKEN
http://www.daiken.jp/b/onkyo/on01.html
ロックウールを原料にした防音天井材が紹介されています。

吉野石膏
http://www.yoshino-gypsum.com/product/tenjyou/index.html
せっこうボードのメーカーです。吸音ボードは広く普及しています。

日東紡
http://www.nittobo.co.jp/kw/tenjou/index.html
ロックウール天井材の代名詞ソーラトン、ミネラートンのメーカーです。

ABC商会
http://www.abc-t.co.jp/products/material/roof/
システム天井が紹介されています。

フクビ化学工業
http://www.fukuvi.co.jp/product/search/result.php?v
=%89%F4%82%E8%89%8F&st=word&x=26&y=9

天井廻縁のページです。

世界電器
http://www.sekaidenki.com/torituke/syoumeitorituke.htm
照明取付け用ローゼットが紹介されています。


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   §10 壁紙(壁クロス)

現在の住宅では壁紙といっても実際に使われている材料はビニールクロスが殆
どです。その他、織物製や文字通り紙で出来たものもありますが、ビニールク
ロスは丈夫で汚れをふき取ることが出来、施工性も良い為に広く普及していま
す。最近はシックハウスや環境に配慮し、オレフィンシートと言って炭素と水
素の合成樹脂で出来たシートが普及してきました。

ビニールクロスであっても裏側は紙が張ってあるので水分を吸収します。その
ためカビが発生することもあり、特に多いのが結露水によるカビの発生です。
防カビ仕様の製品も普及しているので、結露が出やすい箇所の材料選択は誤ら
ないように注意しなければなりません。また丈夫ではありますが、引っかき傷
に弱く大きく傷つけば張り替えることになります。ペットを飼っている住宅で
はよく問題になりますので、引っかき傷に強いクロスも販売されています。こ
れを腰張り(床から40センチぐらい)にして、傷が目立ったらその部分だけ張
り替える方法もあります。

最近では空気清浄機能や抗菌仕様のクロスも販売されていて、デザインだけで
はなく多様な選択が可能です。それだけに間違いのない選択をするために色々
なことを考慮しなければならない部分もあるかもしれません。ショールームに
いって材料を実際に触れて、いろいろ相談されることをお勧めします。

材質にもよりますが、ビニールクロスの場合7年から10年が張替えの時期と言
われています。常に湿気のある部屋もあるので、使用している場所によってそ
の年月は大分違うと思われます。クロスを張り替える作業は簡単ではありませ
んが、張り替えると部屋の雰囲気が全然違うものになるので、空間に大きな影
響を与えている材料であることに気付かされます。


サンゲツ
http://www.sangetsu.co.jp/catalog/wall/index.html
デジタルブックでカタログを見ることが出来ます。多様な商品を開発していま
す。

トミタ
http://www.tominet.co.jp/product/wcav.html
デザイン性のある商品を沢山扱っています。

東リ
http://www.toli.co.jp/product_wall/index.html
環境を重視した商品を提供しています。

ルノン
http://www.runon.co.jp/
空気洗浄機能のあるクロスを紹介しています。

シンコール
http://www.sincogroup.co.jp/items/index_kabe.html
「いろあい1000」というカタログは参考になります。

リリカラ
http://www.lilycolor.co.jp/interior/products/index.html
自然素材を使った壁紙に特徴があります。

KAMISM(川島企画)
http://kamism.co.jp/index.html
和紙を用いた壁装飾材料を提供しています。多種多彩で参考になります。


                                戻る





   §11 ブラインド

ブラインドはもともとは視線を遮るために開発されてきたようですが、太陽光
線の遮蔽効果にとても優れていて省エネ効果があります。余りにも基本的な建
材なので注目されることは少ないですが、室外にブラインドを設置した場合は
日射熱を約80パーセントカットすることが出来ます。室内に取り付けた場合で
も約50パーセントカットすることが出来ます。熱線反射ガラスや熱線吸収ガラ
スが約30パーセントカットであることを考えればとても優れた省エネ効果があ
るといえます。

ブラインドは大きく分けると横型のブラインドと縦型のブラインドがあります
が、横型ブラインドはとても多くのデザインが開発され、窓廻りの装飾品とし
て優れた材料です。縦型ブラインドは大きな開口部に設置するのに適していて
、とても優雅な雰囲気をつくりだします。また西日は光線が水平に近い角度で
すから、横型では遮蔽しきれない光線を遮ることが出来ます。その他に機能的
で使いやすいロールブラインドや装飾的なローマンシェードなどがあります。

ブラインドと同じような機能を持ったものに「すだれ」があります。本来は視
線を遮りながら風を入れる道具ですが、手軽に設置でき屋外に吊るすことも容
易ですから、日射熱をカットすることもできます。メンテナンスの関係で屋外
にブラインドを吊るすことが難しい場合、効果はブラインドほどではありませ
んが代用できると思います。最近はいろいろなデザインのすだれが手軽に手に
入るようになって来ているので、工夫次第で面白い使い方ができるのではない
でしょうか。

窓の装飾という意味では、ステンレスメッシュのすだれのような装飾材を良く
見かけるようになりました。日射熱のカットは余り期待出来ませんが、とても
個性的な空間を演出できます。また、丈夫なので転落防止や防犯の機能も果た
します。


タチカワブラインド
http://www.blind.co.jp/
創業70年の老舗 日本を代表するブラインドメーカーです

ニチベイ
http://www.nichi-bei.co.jp/
ブラインドの基礎知識を解かりやすく紹介しています

トーソー
http://www.toso.co.jp/index.html
各ページがとても扱いやすい構成になっています

井上スダレ株式会社
http://www.sudare.co.jp/
すだれのメーカーです

伊勢安ワイヤクリエイテック
http://www.iseyasu.co.jp/mesh/index.php
メタルメッシュのメーカーです


                                戻る





   §12 ガラス

最近はマンション等でも使用されるガラスの種類は増え、多様性を感じます。
20年ほど前はフロートガラス、型ガラス、網入ガラス、強化ガラスの4種類程
度でしたが、現在では複層ガラス、合わせガラス、熱線吸収ガラス、熱線反射
ガラス等が使われるようになってきました。特に複層ガラスはエコガラスとし
て広く普及しています。マンションでは当たり前のように使われている状況で
す。さらに2枚のガラスの間に強化膜を入れた防犯ガラスも良く使われていま
す。個々のガラスについての詳しい説明は下記のホームページをご参照くださ
い。その他の特殊ガラスも含めとても詳しく説明されています。

私が子供の頃は磨きガラスがどこの家にも残っていました。現在殆どの透明板
ガラスはフロートガラスといって鉄板の上にガラスを流し連続製板されたガラ
スが使われています。磨きガラスよりも平滑で丈夫です。磨きガラスは製板さ
れたガラスを磨いて平にしたガラスなので僅かなゆがみが生じます。このゆが
みが味わいがあり私は好きなのですが、生産効率がよくないので消えて行く運
命にあるようです。また視線を遮る曇りガラスは型ガラスといってデコボコし
た型材にガラスを流して作ったものが普及しています。昔から使われていたガ
ラスに細かいキズをつけるスリガラスは生産性やメンテナンスの問題で余り使
われなくなっています。

ガラスブロックは壁とガラス窓を兼ねたような建材で意匠的にとても特色があ
ります。昔から普及していましたが、今では種類も増えて意匠性も高くなりま
した。気をつけなければならないのはアルミサッシやコンクリートブロックの
ように強度設定が確りしていない点が挙げられます。大きな地震などでガラス
ブロック部分だけがすっぽりと抜け落ちてしまった建物をみたことがります。
広い面積を使用する場合は専門家と確り打合せする必要があります。


ガラスワンダーランド(日本板硝子)
http://glass-wonderland.jp/index.html
ガラスについて詳しく説明しています。

日本板硝子
http://www.nsg.co.jp/products/index.html
2大メーカーの一つ日本板硝子の製品紹介のページです。

AGC旭硝子
http://www.agc.co.jp/products/products_01.html
2大メーカーの一つ旭硝子の製品紹介のページです。

セントラル硝子
http://www.cgco.co.jp/products/architecturalglass/index.html
住宅用に身近な商品をピックアップして紹介されています。

ガラスタウン
http://www.glass-town.jp/
ガラスの持つさまざまな機能・性能を紹介しています。ガラス屋さん検索が出
来ます。

日本電気硝子
http://www.neg.co.jp/kenzai/
ガラスブロックを取り扱うメーカーです。


                                戻る





   §13 建築金物

建築の設計をしていると、全体的に上手くまとまっていても細かい部分がどう
しても上手く行かないことが良く有ります。クローゼットの奥行が取れなかっ
たり、収納式のベットを取り付けなければならなかったりしたときに、都合の
良い建築金物があればよいなと思い探してみると、意外と簡単に見つかること
があります。各メーカーでニーズに合った金物が開発されその数は膨大です。
金物自体は小さなものですが計画全体に影響を及ぼすこともあります。本当に
色々な工夫がされていますので、カタログをみているだけでも楽しいです。

建築金物には独特の意匠が有り、自分の気に入ったものを探すのも楽しいこと
だと思います。金物自体は小さいものですが結構目立ちます。特に建具に付く
レバーハンドルや引き手などは部屋全体の雰囲気を変えてしまうほど意匠上重
要な要素になっています。また木造住宅の構造部分を支える金物も色々な種類
があります。耐震性能が重視される昨今、知識を持っておくことも必要だと思
います。以下のホームページを御覧頂けば建築金物の世界の一端を覗くことが
出来ますので是非参考にしてください。


スガツネ工業
http://www.sugatsune.co.jp/index.html
建築金物メーカーの中心的存在です。多くの工夫が感じられる金物を多数開発
しています。

ベスト
http://www3.best-x.co.jp/besthp/index.html
公共建築に強く、福祉関連の金物が充実してます。

タキゲン
http://www.takigen.jp/jp/index.do
設備関連の金物が充実しています。

ユニオン
http://www.artunion.co.jp/
意匠的に凝った建築金物が多数紹介されています。

キョーワナスタ
http://www.nasta.co.jp/
集合住宅関連の金物が充実しています。

カネシン
http://www.kaneshin.co.jp/index.php
構造金物が紹介されていて施工例、関連資料が参考になります。

室金物
http://www.murokanamono.co.jp/index.htm
和風金物が多数紹介されています。

杉田エース
http://www.sugita-ace.co.jp/
金物に限らず建築関連商品が多数紹介されています。建築部品のデーターベー
ス的存在です。


                                戻る





   §14 照明器具

照明器具は建築空間の重要な一要素となります。証明の選び方によって空間の
印象は大きく変わります。照明の効果は器具そのもののデザインに拠るものと
、器具から発せられる光に拠るものとがありそのどちらも大切です。設計者の
立場からあえて順番をつけれイメージした空間を創りだす光を決めてから、そ
の光を出す器具を選ぶのが通常の手法だと思います。ただ照明のデザインは多
様で魅力的です。優秀なデザイナーが心血注ぎ込んで次々と新しい照明器具を
発表しています。照明器具のカタログは一日中見ていても飽きません。どうし
ても使いたい器具があればそちらから照明計画を進めても構わないでしょう。

光の効果、魅力的なデザインのほかに照明計画には照明器具の機能を考える必
要があります。玄関扉を開けると自動的に照明が付く人感センサー付きの玄関
照明はマンションでは当たり前になっています。耐久性が良く省エネにもなる
電球型蛍光灯も広く普及しています。また連続調光機能が付いた蛍光灯照明も
あります。寿命が長く熱の発生も少ないLED照明は開発が進み照度も高くなり
LEDを使ったダウンライトも商品化されました。光をどう生かすか選択が広が
ったのでそれを有効に活用する為にも最新情報の取得が大切になってきます。

下記に紹介させていただいたメーカーはほとんどが有名なメーカーです。同じ
ような器具を提供しているようで、得意分野がそれぞれ違うことも感じられま
す。一般的に照明のメーカーを一社に絞った方が見積は安くなりますが、気に
入った照明のメーカーでまかない切れないことが多いと思います。どうしても
使いたい器具があるメーカーとオールラウンドに器具を取り揃えているメーカ
ーを選び2、3社に絞る方が良いかもしれません。

商業用の照明は個性豊かなものが多く、照明に関する発想を豊かにします。住
宅用に絞らず是非御覧になってください。また海外のメーカーは個性的で魅了
的なものが多く、日常と少し違う空間を演出するには良いかも知れません。


ヤマギワ
http://www.yamagiwa.co.jp/
デザイン性の高い照明器具を沢山開発しています。

パナソニック電工
http://denko.panasonic.biz/Ebox/lighting/pro.html
恐らく日本で一番使われている照明メーカーだと思います。種類が豊富でほぼ
何でも揃います。

コイズミ照明
http://www.koizumi-lt.co.jp/index.php
「照明について学ぶ」のコーナーは参考になります。インテリアファンなど個
性的な商品も提供しています。

オーデリック
http://www.odelic.co.jp/
LED照明の開発が進んでいます。

マックスレイ
http://www.maxray.co.jp/index.html
ライティングクリエーターを組織してコーディネイトを行っています。店舗が
得意分野です。

山田照明
http://www.yamada-shomei.co.jp/
集合住宅でよく使われています。

大光電機
http://www.lighting-daiko.co.jp/
TACT(デザインオフィス)を組織して、企画デザインに力を入れています。

遠藤照明
http://www.endo-lighting.co.jp/index.html
商業施設が得意分野です。

NECライティング
http://www.nelt.co.jp/index.html
連続調光照明等、機能付照明を多く開発しています。

三菱電機照明
http://www.mitsubishielectric.co.jp/home/light/
センサー、制御装置が得意分野です。

東芝ライテック
http://www.tlt.co.jp/tlt/index_j.htm
技術開発をベースに快適な光環境を生み出す製品を開発しています。

オフィチーノ(輸入照明)
http://www.officino.co.jp/
海外ブランドの照明が紹介されています。


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   §15 椅子

多くの方にとって、椅子は最も身近で親しみ深い家具ではないでしょうか。そ
して我々建築の設計を生業としている者は建築に一番近い家具という印象を持
っています。椅子には座る道具というハッキリした機能がありますが、造形的
にも彫刻のように独立した美しさを持っています。また体重を支える耐力を持
ち長年使いつづけるための耐久性も要求されます。その上よい座り心地も必要
です。用強美が要求されるのは建築と同じです。

多くの建築家が椅子をデザインしていて、それらの作品からはその建築家の建
築に対する思想を汲み取ることが出来ます。椅子はその時代の工業デザインの
粋の結晶といえます。20世紀は椅子の時代と表現されることがあります。家具
の工業化が可能になった為、優れたデザインの椅子が大量生産され多くの優れ
たデザイナーが生まれたのでそういわれています。歴史に名を残すような建築
家に家を建ててもらう機会はなかなか得られませんが、その建築家がデザイン
した椅子を購入することは出来ます。是非お気に入りの椅子を見つけてご自分
の家に置いて使っていただきたいと思います。

大量生産されているとはいえ値段が高いと思われる方には私は中古品を購入す
ることをお勧めします。新品で10万円ぐらいの椅子が2万円ぐらいで手に入る
ことがあります。新品のようにピカピカではないし傷も目立ちますが、椅子は
使うものですからそれも価値の内と考えられます。多くの椅子は毎日使いつづ
けても30年ぐらいは使うことが出来ると思います。椅子は身体に最も近い家具
です。しっかり使うことで優れたデザインと一体化できる経験は貴重ではない
でしょうか。


ファニチャーダイレクトジャパン
http://furniture-direct.co.jp/
デザイナーズブランド家具のショッピングサイトです。取り扱っている家具の
種類が多く解説を読んでいると勉強になります。

椅子専門店 チェアーズ
http://www.chairs.jp/
椅子に特化したショッピングサイトです。広範囲に椅子が紹介されていて見て
いて飽きません。お気に入りの椅子が見つかると思います。イームズコーナー
はお勧めです。

フリッツ・ハンセン
http://www.fritzhansen.com/jp
ヤコブセンの作品を提供しているメーカーです。プロダクトのページを是非御
覧下さい。

カール・ハンセン
http://www.carlhansen.jp/index2.htm
ハンス ヴェグナーの作品を提供しているメーカーです。

カルテル
http://www.kartell-shop.jp/category/chairs/?p=1
プラスチックを使う家具を得意としているイタリアのメーカーです。未来的で
美しい家具を提供しています。

ハーマン・ミラー
http://www.hermanmiller.co.jp/
イームズの家具を提供しているメーカーです。

カッシーナ・イクスシー
http://www.cassina-ixc.jp/cgi-bin/omc?req=HOME
カッシーナ・イクスシー直営のオンラインショップです。コルビジェ、ライト
、マッキントッシュなどの作品が購入できます。

天童木工(テンドウ クラシックス)
http://www.tendo-mokko.co.jp/products/classics.html
天童木工は日本を代表する家具メーカーです。高い技術は評判で柳宗理のバタ
フライツールや磯崎新のモンローチェアを生み出しています。


                                戻る





   §16 外構

外構工事は完成間際に慌しく行われることがよくありますが、住宅にとって植
栽工事と並び大変重要な工事です。道路に面している部分などはとても目立ち
ますし、玄関周りに彩りを加えるのも重要な役目です。外構工事で手を抜くと
建物全体の価値を損ねてしまいます。

外構材メーカーは多くの製品を提供していて、フェンスや門扉は出来上がった
製品を選んで取り付けることが今では当たり前になっています。各メーカー大
変沢山の製品を用意していて、その中かからどの製品を選ぶかが大切になりま
す。情報力とコーディネート力の勝負といえます。

インターロッキングブロックや型枠コンクリートブロックの中には素材感を生
かした製品が各メーカーから出ています。コンクリートの淡い色合いが植栽や
天然石とよくあい落ち着いた雰囲気を醸し出します。建物本体の外観を引き立
たせる上でも外構部分だけが強調されるような意匠は避けたほうがよいかも知
れません。常に建物本体との関係を意識することが大切だと思います。


東洋エクステリア(トエックス)
http://www.toex.co.jp/
ミッドテリアプロジェクトのページは室内と室外の中間領域の提案がされてい
て参考になります。

新日軽-ガーデンエリア
http://www.shinnikkei.co.jp/exterior/index.html
デザインガイドは参考になります。

四国化成
http://kenzai.shikoku.co.jp/product/index_3.html
住宅用門扉の種類が豊富です。

三協立山アルミ
http://www.exteriorworld.jp/
デザイン性の高い製品をそろえています。

パナソニック電工
http://panasonic.jp/sumai/outside/
住宅関連製品が充実しています。太陽光発電の紹介もされています。

太陽セメント工業
http://www.taiyo-cement.co.jp/
インターロッキングブロックの老舗。このメーカーの型枠コンクリートブロッ
クは多くの著名な建築家が作品に使用しています。

エスビック
http://www.s-bic.co.jp/
天然素材やレンガを得意としているメーカーです。

東洋工業
http://www.toyo-kogyo.co.jp/
多彩な製品を用意しています。エクステリアガイドWEBは参考になると思いま
す。


                                戻る





   §17 巾木

建築の設計図の仕上げ表には、床、巾木、壁、天井という主要欄がありその建
物の内部仕上げを表現しています。床、壁、天井は面積も大きく主要欄に上げ
られのは当然ですが巾木が上げられていることに若い頃は少し疑問を持ちまし
た。巾木の無い部屋もあるし、ビニール製の大変安い材料が使われていること
も多いので、備考欄に書き込めばそれで済むのではないかと思ったものです。
しかし経験を積むうちに巾木の種類によってその部屋の内装の納まりは変わり
手間のかかり方が変わることが解ってきました。今では巾木の欄を設けること
によって、その建物の床と壁の関係を読み取り安くすることの重要性が理解で
きます。

そもそも巾木はなぜ存在するのでしょうか。基本的な存在理由は壁仕上げの損
傷防止、坊汚があげられます。壁紙や塗り壁が靴(下足)やモップがぶつかる
ことによって損傷したり汚れることを避けています。その他にも機能的、意匠
的、習慣的な理由がいろいろ挙げられますが、そのため多種多様な巾木が現在
では存在します。

和室には通常巾木は存在しませんが、猫がいるご家庭などは床から40cm程度ま
で一般部分と異なる丈夫な壁紙を貼ることによって、引掻き傷を防止していま
す。傷が目立ってくればこの部分だけを貼り替えれば元に戻ります。マンショ
ンの共用廊下などでは床が完全に平らではないことが多く、タイルを床まで貼
下げると納まりが汚くなるので床から10cmぐらいまでの下地コンクリートをタ
イルと同面にしてペンキ仕上の巾木にすることがあります。そうすることによ
ってタイルの下端をきれいにそろえることが出来ます。また床までタイルが貼
ってあるとタイルの下端が汚れた場合貼りなおさなければ元に戻りませんが、
巾木部分をペンキ仕上にしておけば汚れた部分のペンキを塗りなおせばきれい
になります。

巾木には床と壁の仕上げ関係や使用状況によっていろいろな納め方があり、建
具を除いた部分では内装仕上げの要といえる部分だと思います。巾木に注目す
ると多くの発見があり、建築に対する興味を掘り下げることが出来ます。


東リ
http://www.toli.co.jp/catalog/top.php3
代表的なソフト巾木のメーカーです。高さが30cmあるワイド巾木や石目巾木も
扱っています。

ロンシール工業 ピリカモールS
http://www.lonseal.co.jp/product/floor/pm.html
床シートを巻き上げて巾木状にするとき端部を綺麗に納めることが出来ます。


DAIKEN 造作部材 巾木・廻縁
http://www.daiken.jp/b/zousa/index.html
総合建材メーカーの大建工業のカタログページです。

DAIKEN 腰壁
http://www.daiken.jp/b/kabe/ka04.html#P1
ここで紹介されているハウスッキリ巾木は床との隙間をゴムパッキンで無くし
ホコリがたまりにくくなっいます。ペットに対応した腰壁も参考になります。

東部積水株式会社
http://i-front.sekisui.co.jp/toto-sekisui/html/product/index.html
配線収納式の巾木などが紹介されています。

シンドウ工業
http://www.shindo-kogyo.co.jp/KURUMAZURI.htm
ストレッチャーガードが紹介されています。車椅子を利用されているご家庭で
参考になると思います。

丸西銘木
http://www.marunishimeimoku.co.jp/
天然木、突板の加工を行っています。


                                戻る





   §18 屋根材

住宅の意匠の中で屋根はとても重要な位置を占めています。子供に家の絵を描
かせれば大きな三角屋根を目立つ色で塗った絵を描きます。屋根をどのような
形にするかで建物の印象が相当変ってしまいますし、耐久、耐火、耐熱、耐水
、遮音といった性能が求められる大変重要な建材です。

屋根を選ぶときは材料と勾配の関係を理解しなければなりません。最低必要勾
配は各材料の防水性能から生じています。屋根の勾配は外観だけではなく、平
面計画にも大きな影響をもたらします。代表的な材料の最低勾配を書かせてい
ただくと瓦屋根葺:4/10、人口化粧スレート葺:3/10、シングル葺:2.5/10、
金属板瓦棒葺:1.5/10、金属板平葺:2.5/10、かや葺:6/10、陸屋根(フラッ
トルーフ):1/100といったところです。

瓦屋根は屋根を大きく見せて瓦の美しさを強調する為に勾配を大きくすること
が多いため、防水性から来る必要勾配が問題になることは余りありません。
(法規による高さ制限等によりうまくいかないことはあります。)屋根を緩や
かな勾配にしてテクスチャーもすっきりしたものを選ぶ場合、人口化粧スレー
ト(コロニアル)やアスファルトシングルが好まれます。更に緩勾配を望むの
であれば雨仕舞いのよい金属葺きを考えます。こちらは断熱性と音の問題を解
決する必要が出てきます。

モダンスタイルの家が増えてフラットルーフが用いられる機会も多くなりまし
た。最低勾配1/100ですが、条件が許せば1/50程度にしたいところです。経年
的に材料が劣化して一部に水が溜まり漏水することが考えられるからです。

屋根は建物の象徴として捉えられることが多く、歴史的な建造物でも屋根の形
によって様式を決めていることがよくあります。住宅街を歩けば多くの屋根を
見ることが出来ますので、注意深く屋根にこだわって見られてはいかがでしょ
うか。「家に対する願いは屋根に込められている」といった特徴に気付かれる
かもしれません。


朝日窯業
http://asahiyogyo.web.infoseek.co.jp/
主に和瓦を取り扱うメーカーです。カラーラインナップが充実しています。

丸鹿窯業
http://www.marushika.com/roof01.html
洋瓦を取り扱うメーカーです。施工例の写真を多数見ることが出来ます。

クボタ松下電工外装
http://www.kmew.co.jp/index.html
人口化粧スレート材の代表的メーカーで、代名詞であるコロニアルは商品名で
す。

大和スレート
http://www.yamatoslate.co.jp/contents/roof.html
軽量瓦や金属屋根を提供しています。

田島ルーフィング
http://www.tajima-roof.jp/index.html
防水工事の代表的メーカーです。アスファルトシングルを提供しています。

日新工業
http://www.nisshinkogyo.co.jp/index.html
アスファルトシングルを提供しています。屋上緑化にも力を入れています。

元旦ビューティ
http://www.gantan.co.jp/jyutaku/body.html
金属屋根を取り扱うメーカーです。

ヨドコウ
http://www.yodoko.co.jp/showroom/ken/index.html
金属屋根を取り扱うメーカーです。ライトウェーブ、ライトフラットは住宅で
よく使われます。


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   §19 換気口

換気口は室内環境を維持するために必要不可欠なものです。しかし外壁に穴を
開けなくてはならなかったり、外観に露出するものですからいろいろな工夫が
必要になります。それだけに多種多様の換気口が各メーカーから提供されいて
います。またその取り付け場所により形状が大きく異なるのも換気口の特徴か
もしれません。住宅に於ける取り付け場所は屋根、軒裏天井、壁、足廻り、室
内に大きく分類されます。

屋根には温まって上昇した空気や軒裏換気口から流入した外気が、小屋組から
外に抜けるように棟金物に換気口を取り付けることがあります。形状的に屋根
と一体化されたものがあり、外観からあまり目立つことはありません。軒裏天
井や軒先につける換気口はライン状のものが多く、デザイン的にスッキリした
ものが良く使われるようになりました。湿気がこもる屋根の中に効果的に外気
を取り入れます。準耐火建築物に対応した製品もあります。

壁の換気口は外観からとても目立つので、建物のデザインにあったものを選び
たいところです。最近はフードの形状も豊富になり、四角いものや薄型や勾配
が付いたものもあります。足廻りに良く使われるのは長方形の床下換気口です
が、冬の寒い時期にある程度以上気温が下がると自動的に空気の流通を遮断す
る換気口も提供されています。室内で使われている換気口はプラスチック製の
ものが多く、デザイン的に工夫されています。また流量調整もうまく出来よう
になっています。

その他に、ファイヤーダンパーが付いている換気口や防音型の換気口もありま
す。換気はなくてはならないものですが、遮音性、保温性、耐延焼性等と相反
する部分もあり、製品知識をしっかり見につけ適材適所の換気口を設置するこ
とが大切だと思います。


クボタ松下電工外装
http://www.kmew.co.jp/roof/biz/colorbest/gglassa/equipment03.html
棟に取り付ける換気口(換気役物)を提供しています。

アイエム換気口
http://www.imcompany.com/
多種多様の換気口を提供しています。工夫が感じられる製品が多く参考になり
ます。

キョーワナスタ
http://www.nasta.co.jp/table/cap.htm
薄型の壁付け換気口は人気があります。

西邦工業
http://www.seiho.com/jp/index.html
こちらのホームページは使いやすく良く出来ています。換気口は種類が多いの
で一覧性に優れていて助かります。

杉田エース
https://service.sugita-ace.co.jp/productssearch/
大きさが小さい公団通気孔等珍しい製品も見ることが出来ます。

城東テクノ
http://www.joto.com/kp_a/kp_top.php
基礎と土台の間に取り付ける基礎パッキンで換気が出来ます。



                                戻る





    §20 塗料

建築用の塗料は多くの性能が必要とされ、また下地の材種によって使用出来る
ものと出来ないものが存在します。必要とされる性能は耐久性、対磨耗性、耐
水性、耐薬性、経済性等で下地の種類としては一般に金属、木質、無機質(コ
ンクリート等)に大きく分類しています。性能の良い塗料を使ったとしても下
地となる材料に合っていなければ、ハゲ落ちたり下地を冒してしまうことがあ
ります。例えばエポキシ樹脂系塗料やフッ素樹脂系塗料は耐久性能が高いので
すが木質下地には使用することは出来ません。各塗料の性能については下記の
ホームページを参照してください

一般に塗料といえばペンキ類を指しますが、下地に使われるプライマーやシー
ラーも重要な塗料です。プライマーはさび止めとして金属下地に使われます。
シーラーは非金属材料に使われ下地材の吸い込みを抑えます。また吹き付タイ
ル等の表面模様を構成する材料は中塗材といわれ意匠的な効果のみでなく、耐
久性を高め素材の保護性能を強化しています。

木質系の塗料として特筆される材料は木目を綺麗に見せることが出来る塗膜不
形成塗装があります。塗料が下地に染み込んで木目が浮き上がります。代表的
な材料はオイルステイン(油性染料)ピグメントステイン(着色顔料)があり
ます。またクリアラッカーやウレタンクリアは木目の美しさを引き出し艶を加
えます。よくオイルステインと一緒に使用されます。

塗料によって建物の姿は大きく変化します。その上下地材を保護する性能も求
められ外観的にも内装的にも大変重要な材料です。しかしメンテナンスを怠る
と色が抜けたり下地保護の性能を満たさなくなりますので、材料の選択はメン
テナンスの頻度によって耐久性のある材料を選択するといった将来を見越した
計画が望まれます。



日本ペイント
http://www.nipponpaint.co.jp/
日本を代表する塗料メーカーです。解りやすく建築塗料を紹介しています。

関西ペイント
http://www.kansai.co.jp/
日本ペイントと両翼をなす塗料メーカーです。

トウペ
http://www.tohpe.info/index.html
カタログや仕様書が見やすくなっています。プロ仕様のページだと思います。

大日本塗料
http://www.dnt.co.jp/
建築設計のための塗料選択の手引きは参考になります。

キシラデコール:日本エンバイロケミカルズ
http://www.xyladecor.jp/pro/index.php
屋外用防腐坊カビ防虫ステインの代表的材料です。



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    §21 パンチング(エキスパンド)メタル

パンチングメタルは金属板にプレスすることによって様々なパターンを打ち抜
いた材料です。通気性があり、目隠し効果もあり数多くの機能に対応できます
。打ち抜く模様も丸ばかりではなく四角や楕円、十字型など様々なものが用意
されています。また、材の厚さや種類が豊富で耐久性、耐力性が期待できいろ
いろな場所で使用できます。

意匠的にとても魅力的な材料で、金属で有りながら軽量感と透明感を表現でき
る貴重な材料です。建築の外観に於いて、「包む」「囲う」「覆う」「透か
す」といった表現が出来ます。注意しなければならないのは、軽量感を出すた
めに材料を単独で使うことが多く、端部に触れると怪我をする危険性がありま
す。また、打ち抜かれた部分は現場では塗装しにくく工場塗装とするか、塗装
しなくても問題のない材質を選ぶ必要があります。

エキスパンドメタルは金属板に切り込みを入れ引き伸ばし金網状にしたもので
す。現在では様々なパターン(アートメタル等)が用意され、その材質との組
み合わせによって数多くの装飾が可能です。

丈夫で軽く衝撃音が少ないので階段の踏板やバルコニーの床などに使われるこ
ともあります。パンチングメタルと同様に通気性に優れ、設備機器の覆いやメ
ーターボックスの扉などにもよく使われます。立体的な構造になっているので
光の透過性が変化するので照明器具や軒天井に使用しても効果的です。気をつ
けなければならないのは、水切れが悪く材質によっては錆が出やすく、ホコリ
がたまりやすいことが上げられます。また、パンチングメタル以上に塗装がし
にくく端部が危険なので注意が必要です。



奥谷金網製作所
http://www.okutanikanaami.co.jp/punching/index.html
詳しいパンチングメタルのカタログをダウンロードできます。

スズキテクノス
http://www.suzuki-tkns.co.jp/index.html
基本事項が解りやすく記載されています。

ショウワホーム
http://www.showa-parfo.co.jp/index2.html
カタログの原寸プリントが出来ます。

斉藤工業
http://www.saito3110.co.jp/index.html#product
表面処理加工が得意です。

関東ラス工業
http://www.kanto-lath.co.jp/index.htm
エキスパンドメタルの種類が豊富です。画像が大きく解りやすいページになっ
ています。

東方ラス工業
http://www.toholath.com/index.htm
製造方法のアニメーションを公開しています。二次加工品に魅力があります。

大信鋼業
http://www.daishin.co.jp/expand.html
エキスパンドメタルの詳しい解説が公開されています。


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       §22 ユニット(システム)バス

ユニットバスは現在では広く普及し、マンション、アパート、戸建住宅等、形
態に関わらず使用されています。施工性がよく衛生的で防水性に優れているユ
ニットバスは住宅の浴室の主役に躍り出たと言ってよいと思います。以前はプ
ラスチックや鋼板に囲まれた閉鎖的な空間というイメージが有りましたが、今
では面積が広く大きな窓を設けたユニットバスも普及しています。壁、床、浴
槽、シャワー、照明等がコーディネートできユニットバス形式のシステムバス
が多くのメーカーで開発されています。

環境問題が重要視される世の中になり、浴室全体を断熱できるユニットバスは
優れた特性を持ってます。浴槽に張った湯が冷めないばかりでなく他の部屋と
の気温差がほとんど生じないので、健康面にもいい影響を及ぼすことが期待で
きます。また多くのメーカーで床は滑りにくく水切れがよい素材を開発し、滑
り止めの効果とカビ発生の抑制を同時に解決しています。更に素足が床に触れ
たとき冷たさを感じない表面処理が施されている床も有ります。

ユニットバスの欠点といえば大きさが規格で決められていて、浴室をリホーム
する場合その中に納まる大きさのユニットバスしか使用できないことが上げら
れます。しかし特製の出窓を用意することによって、古い浴室からはみ出てし
まう部分を室内に納める事が出来るユニットバスが開発されています。また、
トステムとINAXが共同開発した「くるりんポイ」という排水口は、水流によっ
て渦をつくり排水目皿(ヘアキャッチャー)に溜まる髪の毛やゴミの石鹸や油
脂を洗い流し綺麗にまとめ清掃をしやすくしています。自然水流のみでこの機
能を実現したことは関心させられます。

普及率が高く、単価も高いユニットバスは各社開発に力を入れていてます。日
々進化が感じられる建材だと思います。また少し前に現れた技術は直に他のメ
ーカーでも追従していますから、大手のメーカーと同じような機能を他のメー
カーでも持っています。見積が合わないときメーカーを変えることによって金
額を抑えることが可能なので、自分が必要とする機能や意匠的条件を整理し多
くのメーカーに目を配る必要があると思います。



TOTO
http://www.toto.co.jp/products/zone/bath.htm
衛生機器メーカーの最大手。シャープで落ち着いたデザインが中心です。

INAX
http://www.inax.co.jp/products/bathroom/
TOTOと並ぶ大手メーカー。デザインに柔軟性を感じます。

パナソニック電工
http://sumai.panasonic.jp/bathroom/
機能が豊富です。家づくりに直接関る情報が掲載されています。

トステム
http://www.tostem.co.jp/lineup/utility/bathroom/
くるりんポイ排水口は優れた機能だと思います。

タカラスタンダード
http://www.takara-standard.co.jp/product/index.html#systemBath
マンションでよく使われています。ぴったりサイズシステムバスでサイズのオ
ーダーが可能です。

ノーリツ
http://www.noritz.co.jp/bathroom/index.html
特製の出窓を用意して浴室の設置スペースを広く出来る工夫をしています。

長府製作所
http://www.chofu.co.jp/systembath/feature/
ワイド浴室は同じ設置スペースで従来品より広い浴室を確保しています。

サンウェーブ
http://www.sunwave.co.jp/products/bath/
カラーバリエーションが豊富です。

クリナップ
http://www.cleanup.co.jp/bath/index.shtml
シンプルに有効な機能をまとめていると思います。

ナスラック
http://www.nasluck.co.jp/products/bathroom/
コストパフォーマンスの高さを強調しています。

ヤマハ
http://www.yamaha-living.co.jp/product/bath/index.html
人口大理石を使ったシステムバスルームを提供しています。

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    §23 「造作ユニット」

造作ユニットとは既製部材、既製部品、既製家具のことを指します。例えば塩
ビシート(オレフィンシート等)が貼付け済の巾木、額縁、カーテンボックス
、や造付けとなる下駄箱、堀こたつセット、階段ユニットなど、持ってきて取
り付ければ使用可能な部材、家具等です。造作ユニットは品質の安定、大量生
産による安価供給、工期の短縮などを可能にするために生まれてきました。逆
の見方をすると技術力の低下、人手不足、工事金額の不足などから必要悪とし
て生まれてきた背景もあります。

ネガティブな印象を持たれる方も居られるかもしれませんが、住宅の床下収納
や天井裏収納はしごセットのように既製品でなければ製作が不可能に近いもの
も有ります。大変便利な機能を一般に普及させていることは事実です。うまく
生活の中に取り入れていく必要があると思います。

造作ユニットを使用する際の注意点としては、数社の造作ユニットを使用する
場合色が合わなくなるので注意が必要です。同材、同色でも違う色になること
がよくあります。また規格寸法が決まっているのでそれに合わせて設計をしな
ければなりません。さらに書院床の間セットのように、本来手の込んだ作業が
必要な部分は一見してユニットものであることがわかるので安易な使用は避け
るべきだと思います。

造作ユニットはハウスメーカーや集合住宅で大量に使われています。それだけ
に多くの実例があり、壊れにくく便利なものになっています。種類もデザイン
も多様になりました。ただし、手間がかかる工程と合理性は相反する部分があ
り造作ユニットではつくることが出来ないものもあります。大切なことは知っ
て納得して使う(使わない)ことではないでしょうか。


永大産業
http://www.eidai.com/index.html
お客様サポートのページは参考になります。

大建工業
http://www.daiken.jp/
木質系住宅建材メーカーとしては永大産業と双璧をなしています。

ウッドワン
http://www.woodone.co.jp/index.html
2002年に住建産業から社名変更。シュミレーションのページは役に立つかも知
れません。

パナソニック電工
http://sumai.panasonic.jp/interior/
工夫が感じられる製品がたくさんあります。

朝日ウッドテック
http://www.woodtec.co.jp/index.html
「銘木の大衆化」を創立以来掲げているメーカーです。

アイカ工業
http://www.aica.co.jp/index.html
メラミンを使った製品を揃えています。モダンなデザインが特徴です。



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     §24 まとめ 「最終回」

長い間連載させていただいた建築材料めぐりも今回が最終回です。最終回はま
とめとして建築材料と建築の関係を考えてみたいと思います。

沢山の建築材料を紹介させていただきましたが、昔よく使っていたメーカーが
無くなっていたり、逆に20年以上も前の建材がそのまま残っていたり様々な印
象を受けました。建材は人の生活に密接していて、基本的には急激な変化はな
いものです。変化を生じさせる要因は技術の進歩とデザインと法規制です。最
近急激な変化を遂げたのが便器です。少量の水で洗浄できる技術が進歩したた
めにタンクレスの便器が開発されました。洋式の便器が普及してから長い間、
同じような形状をしていましたが今までに無いデザインの便器が次々と生まれ
ました。また、法律の改正に従ってシックハウスに対応した材料はあっという
間に普及しました。今後は環境問題に関係した材料の更なる進化が予想されま
す。

建築家と材料の関り方も変わってきました。以前はは多くの建築家がキッチン
をデザインしていましたが現在ではシステムキッチンを利用することが主流で
す。浴室もユニットバスを利用することが多くなりました。清潔でデザインも
よく、最新の技術を享受出来るようになったので手間隙かけて創る必要性がな
くなったのかも知れません。少し残念な部分もあるのですが、創造から選択の
時代に移りつつあります。しかしその分建物全体の構成や意匠に時間を掛ける
ことも出来るので建築家にとって不幸な出来事とはいえません。また技術の発
展のおかげで今まで出来なかったことが出来るようになりました。ガラスウォ
ールや屋根材、防水材、高強度コンクリート等の進化が解りやすい例だと思い
ます。東京スカイツリーも材料の進化が無ければ創ることは出来なかったはず
です。建材の進化に伴い世の中の建築が姿を変えている事実があります。

良質の材料を集めたからといって良い建物が出来るわけでは有りません。
精神的なバックグランドと創造的な意欲がなければ個々の材料に生命は宿りま
せん。今後も人と建材の良い関係が続くことを願ってこの連載を閉じたいと思
います。ご愛読ありがとうございました。



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